福岡市立こども病院こどもアレルギーセンターでは、最新の知識や手技などを紹介する講演会を年4回対象を替えて開催しています。今回は患者、保護者、園、学校関係者などの方向けにアレルギーマーチを食い止めるためにできることと最近新しい治療薬が登場したことによって治療が大きく変わったアトピー性皮膚炎の最新の治療、スキンケアなどをテーマに行いました。
私は「アトピー性皮膚炎の最新の治療」について約30分間お話しさせていただきました。お話した内容を簡単にまとめます。(私のスライドから抜粋)
• ⻑引いている乳児湿疹はアトピー性皮膚炎です。
• アトピー性皮膚炎の治療は早期から行いましょう。
• 治療は悪化因子の検索と除去、スキンケア、薬による治療の3本立てです。
・ステロイド外用薬を適切に外用し、炎症を早く抑えましょう。
• ステロイド以外の抗炎症外用薬や全身療法(内服薬、注射薬)も治療に加わっています。
• 外用療法が基本です。
新しい治療薬が加わることでアトピー性皮膚炎のコントロールがしやすくなりましたが、外用療法が基本で最も大事です。今回の講演会を通して私自身、改めてスキンケアや外用療法の大事さを痛感しました。そして、アレルギーマーチを食い止めるためにもアトピー性皮膚炎の早期治療介入がとても大事です。
講演会ではたくさんの方に質問をいただきました。時間の関係上完璧にお答えすることができませんでしたが、今後診療の中で知識を共有できたらと思います。